大正浪漫や昭和モダン。きな臭くなる昭和10年以前、和洋折衷な独自の文化やアールデコ、そしてエロ・グロ・ナンセンス、レビューなど言葉だけでも魅力的な短い時代がありました。大正デモクラシーの自由で浪漫な空気、デカダンスやシュールでモダンな昭和初期。その後の地獄を知っているので、その時代に生まれたかったとは思いませんが、わずか20年間の花開いた文化は、今も魅力を放っています。
そんな時代を擬似的に簡単に体験できるのが小説です。谷崎潤一郎や吉屋信子、宮沢賢治など当時の小説でもいいですし、その時代をある意味象徴的に描いた現代(70年代以降)の作品もおすすめです。以前、銀座のカフェーパウリスタで珈琲を飲みながら乱歩を読むというのにハマったことがあり、銀ブラする書生気分に浸れました。ここでは、読みやすい現代(70年代以降)の小説から大正浪漫や昭和モダン気分にどっぷりと浸れる作品とその魅力的な時代気分を味わえる音楽も一緒に紹介します。
"大正末期の天才歌人、苑田岳葉は桂木文緒と心中し失敗します。その心情を詠んだ「桂川情歌」を発表し評価されますが、その翌年再びカフェの女給依田朱子と心中事件を起こします。今度も岳葉は生き残りますが、なぜか三日後に自害します。岳葉がその三日間で詠んだ短歌は、死後「菖蒲歌集」発表され、またも話題になります…。岳葉が死んだ理由とはなんだったのか、秘められた謎を調べるうちに、その意外な真実が明らかにされます"
"夏休み、避暑のために軽井沢の別荘を訪れた英子たちは、同じく避暑にきていた学友道子とその婚約者で新興財閥の息子瓜生豹太が主催する映写会に参加します。上映中、銅鑼の音と蛇の大群が映る場面に驚く中、部屋の隅で鑑賞していた家庭教師の女性が座ったまま息絶えていました。心臓発作による事故として処理されますが、英子は一連の出来事に違和感を覚えます…"
小説を読む前や読みながら聴くとより大正浪漫や昭和モダン気分に浸れます。



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